2007年10月21日

いい意味で意地悪も混じった「谷川俊太郎 質問箱」

この本、「ほぼ日」から出ていなければ私にはご縁が無かったと思うのですが、とても良かったです。
私は「ほぼ日」の熱心な読者というわけでもないんですが、私が「ほぼ日」が好きなのは、ロマンティックにはならないさじ加減と、アドレナリン的な勢いは押さえられてる感じのするところ。それが居心地いいんです、うまく言えませんが。

そしてこの「谷川俊太郎質問箱」での、詩人である谷川俊太郎さんの答えの数々も、浮わついた優しさじゃなくて、あくまでも歳を重ねた人の真っ当な解答がベース、そこにプロの言葉があって・・・という感じなんです。
谷川俊太郎質問箱谷川俊太郎質問箱
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例えば、こんな質問...
「どうにもコッパズかしくて、自分のじいちゃんばあちゃんに優しくできません。
話をしてても、寝転んだままぶっきらぼうに「・・・・・・んん」ってしか返事できません。
「からだに気をつけて」とか「長生きしてね」とか絶対言えません。肩たたきもできない。

まえ、じいちゃんが死んじゃった夢見たとき
「ちっとも優しくできなかったのに!」って
すごく後悔して、大泣きしたのに。
どうしたらじいちゃんたちが喜ぶように、
優しくできるんでしょう?

谷川さんの答えは、言い方は悪いですが、いい意味でジイさんの意地悪も混ざってるって感じで「いいぞ」って思っちゃいました。
「からだに気をつけて」とか「長生きしてね」なんて
そんな他人行儀なこと言えなくて当然、
言えるほうがおかしい。
質問読んでると
あなたがおじいちゃん、おばあちゃんを
愛してることはあきらかだから、
言葉に出さなくても、それは伝わっているのではありませんか。
優しくすることの基本は、
できるだけそばにいてあげることです。
たとえ寝転んでいても、ぶっきらぼうでも
じいちゃんたちは、あなたがそばにいるだけで
喜んでいると思います。
それと
優しくするのがコッパズかしいという感性は
大切だと思います。

(11月14日 追記)
SNOOPY〈1〉行くよ!今行くよ! (Sunday Special Peanuts Series)谷川俊太郎さんといえば、スヌーピー(マンガ「ピーナッツ」)の翻訳を一手に引き受けて40年。
この度、世界でもまれな偉業をたたえ、原作者の故チャールズ・シュルツ氏の妻ジーンさん側から谷川さんに感謝状が贈られたそうです。 (詳しくはこちら

「ほぼ日ストア」限定で販売されている、糸井重里さんの「小さいことばを歌う場所」もオススメしたくなる心地よい本でした。
簡潔さに惚れぼれします。日々の内容に統一感が無く気ままなのがまた心地よいですし。でも2、3日同じことが頭にあったのかな、とうかがえる連続モノにもホホが緩むものがありました。
あんな風に思いついた事が書ければいいですよね。せめてスクロールしなくても収まるぐらいにシンプルに書ければと羨ましく思いますが、まずはきちんと説明するところから頑張っていこうと思います。

紹介した2冊は、どこからでも再読できる作りなんで、忘れた頃にまた読んで少し良い気分になったり出来そうです。味わい深い言葉たちですけど、そんなライト感覚で消化していいもいいんじゃないかと思います。


話は変わって個人的な意見ですが、例えば「癒し」は生活に馴染んだ習慣や作業の中にこそ遭遇率が高いと思っているし、「神秘」なんて楽しむもので、感銘までは受けたくないと思うので、廃れるどころかますます書店でハバをきかせているイメージ先行的な女性向きの本には首を傾げています。

ツキを呼ぶ「トイレ掃除」―宝くじ当選!理想の人と結婚!赤ちゃんができた! (マキノ出版ムック)しかも、パラッと立ち読みしただけですが「ツキを呼ぶ「トイレ掃除」―宝くじ当選!理想の人と結婚!赤ちゃんができた! 」とか「3日で運がよくなる「そうじ力」」といったトンデモ本の匂いを感じる本が、けっこう売れているみたいだから不思議です。

確かに昔から、「トイレが綺麗だと美人が生まれる」とか、逆に汚いと病気になるとか言われますし、この本の
「トイレが、あまり掃除してくれないので今日は休みます」と言ったらどうでしょうか?・・・ 一番やりたくない仕事を毎日やっていただいているのです」
には笑えましたから、この本のことは嫌いじゃないですけどね。本当は地道にコツコツ掃除しろってことだけど、それじゃやる気が起きない怠け者にハッパをかけてくれてるんだと好意的に解釈しています。

とはいえ、女性には神秘要素を盛り込まないと売れないと思われてるのでしょうか?
「成功のイメージを強く持てば、本当に幸運がやってくる!」なんて類の本には逆にヘコまされます。
「心の持ちようで幸福にも不幸にもなれる」という古くから言われるその基本から、どうして「幸運」とか「成功」とかいう即物的で、地道な積み重ねをすっ飛ばした、結果だけのハッピーイメージで膨らんだ世界観の売り文句が結びつくんでしょう?
そういう本で本当に元気になれたという人は頑張り屋さんだと思うし、励ましを必要としてる人は切実だと思うのですが、作り手の人に対しては、本当に出口の無い大変な状況に居る人に失礼とも言えるのでは?と思う。・・・みなさん判ってて楽しんでいるのだからこんなこと言うのが野暮ってことでしょうかね?


ちょっとアツ苦しくしてしまったので、先の質問で思い出したちょっと面白かった本=みうら じゅん 著 「親孝行プレイ」を、お口直し的にオススメしておきますね。

最初は偽善でもかまわない。まずは行動。”プレイ”と思えば照れずにできる。親の喜ぶ顔を見れば、心は後からついてくる。
著者が自ら行い確証を得た、親を喜ばせる具体的なワザの数々。親に電話したくなる、温かい気持ちになる一冊(By Amazon
親孝行プレイ (角川文庫 み 22-6)親孝行プレイ (角川文庫 み 22-6)
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